目標達成は簡単そうだからではなく、難しいからこそ追求しよう! 大失敗を恐れない者だけが、偉大な事を成し遂げる。

2015年3月26日木曜日

神経を逆撫でする祝日

12月24日の朝11時半。デュッセルドルフ郊外のスーパー。お客さん達が殺到しており、所々既にでかい声が上がり、ぶん殴り合いも始まっている。駐車場では多くの人が乱暴で無理矢理に車を駐車し、スーパーの裏倉庫の周辺には怪しい音すら聞こえてきている。赤ちゃんが泣き、子供達がわがままに話を聞かなくて、大人達が汗を拭きながら早く、とにかくこの地獄から早く帰りたがっている。何があったんだろう。


上記の話の中に含まれている冗談をさておいて、答えはいつもの様に簡単。スーパーは24日の午後1時、所によって2時か遅くても4時に閉まるから。なぜなら、5時~6時にはドイツの家庭ではクリスマスプレゼントの交し合いが行われるから(ところでレストランも殆ど閉まっちゃう)、誰だって、スーパーの店員達も早く帰宅したい。そして、25日も26日もクリスマスの正式祝日なので、どんなスーパーも、どんなデパートも店を開けてはいけない。日本人がこれを読むと信じがたいかもしれないが、日曜日と同じ様に、こういった「バンクホリデー」には店を開けては法律で禁じられているよ~。結果的に、24日の午後早くから2日半もどんな買い物も出来ないから、その24日の買い物の雰囲気は多くの人にとって大ストレス。僕も大嫌いだから、なるべく24日の朝はどこにも行かない。

行かないことは一番。それでも祝日のストレスから逃げられない。
ドイツには「消費テロ」(直訳)という表現がある。その現象を照らしてみよう。

  1. クリスマスの正式休日が終わった後に年末年始の花火の為の広告が目立つ。花火、凄い、綺麗、大量、安いという風に産業が消費者を誘惑しようとしている。その広告でもポストがいっぱいになる。
  2. 大晦日の花火が終わったら、早速カーニバルの飾りがあちこち出てくる。カーニバルの期日は変動するから、それが3月になると、そこまでの期間は長くて鬱陶しい。僕はカーニバルが好きじゃないから、僕にとって余計そうだ。
  3. カーニバルほど大きなイベントではないので、一ヶ月以上も前から宣伝流している訳ではないが、2月14日の前にバレンタインデーも勿論よくCMに出る。
  4. カーニバルとその飾りもやっと終わったら、早速イースターの飾り、お菓子や広告からも逃げられない。玉子、兎等々
  5. 5、6月には今度母の日と父の日もあるから、それは次の商業的な的になる。
  6. それがようやく終わってから、大体10月までは静まる。10月までは祝日がない。次の祝日は10月3日の統一記念日だけど、それは別に消費拡大に使われていないからいい。ところで、ここから(9月末ぐらいから)クリスマスまでは3ヶ月もまだあるから、スーパーにはもうそれなりのお菓子が出始める。
  7. 10月31日は実はルーターが起こしたプロテスタントの改宗記念日なのに、最近はハロウイーンが流行っているから、それなりの馬鹿な飾りや覆面と服装とかが売りに出る。僕はテロリストならこの産業を第一に爆破させたいね。ハロウイーンは一番許せない。馬鹿なアメリカからの訳の分からない様な何なんだよ、ありゃ・・・。また単なる修業的な馬鹿馬鹿しさに溢れている祭りなんじゃないの?元々アイルランドの伝統的な由来を誰かが考えてくれたらまだしも、現状では誰もそれを考えずに、やり方は単なる遊び。
  8. とにかくこれが終わって間もない内に、11月10日頃ドイツの伝統的な祭り「ザンクト・マルティン」がやって来るから、それなりの商品(提灯とか)が店頭に出る。
  9. クリスマスまであと6週間もないのに、12月6日に「ニコラウス」(「聖なるクラウス、つまり本当のサンタさんね」の祭りがあるから、子供達はそこでいっぱいお菓子を期待していると産業側はよーくご存知なのでいっぱいCMも出してくれるよ~。
  10. そしてやっとニコラウスが終わったらもうまたクリスマス・・・
    今現在、イースターを前にスーパーに出ているチョコ兎達の大群れ
    (一部のみ、周辺にはまだ他にもいっぱい待機している・・・)
僕はそのストレスがとっくにうんざり。商業、産業、経済界の利益の為にしか祝日は存在していないみたい。それに、サンタクロースに関して書いたブログ記事でも述べた様に、一番悔しいと思っているのがその消費テロではない。無視すればいいからさ。いや、それよりも気になっている事は違う。後から生まれた人達、つまり若い世代はそれぞれの祝日の由来に全然興味がなくて、その楽しめる部分だけを味わおうとする。クリスマス?「サンタクロースが生まれた日でしょ?」イースター?イースターの兎が玉子を持ってきてくれることを記念する日でしょ?「カーニバル?死ぬほど酔っ払って、物を壊して人に迷惑を掛ける祭りだろ?」としか多くの人から取り出せない。

時代が変わり、世紀と世紀が通過している中で色々と、実は沢山が変わるのが当然のこと。2500年前のギリシャ哲学者プラトンすら「今の時代の若者達、まったく・・・」と溜息をついていた言い伝えがある。しかし今のその「由来知識紛失」は非常に嘆きの種になり兼ねない。社会、文化、国民はこれで損する、全てが馬鹿化、アメリカ化、グローバル化になるのに伴って、地域の特徴も失われるので決していいことは生まれない、これで・・・。どうやってこれを穴埋められるんだろうか。もう絶望すべきかなぁ・・・

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2 件のコメント:

  1. それでもドイツは一応はキリスト教国家だからまだいいです。キリスト教徒なんて
    1%にも満たないのにクリスマスだのバレンタインだのやっている日本って・・・。

    アメリカ化ってドイツもなんですね。日本などと違い、アメリカなどものともしない国・・と
    思っていましたが。

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  2. 日本も同様。商業主義のスーパーなどが数年前からハロウィーンのグッズなどを売り出し、いよいよ昨年あたりは渋谷などで若者たちが(日本流にして、ほとんどコスプレイベントだが)、大々的にやりだした。馬鹿騒ぎで彼らは彼らなりに楽しんでいればよいのかもしれないが、私は好きではない。これは私が歳を取っているからではなく、若い頃からそういった軽薄さが好きではなかったことによる。

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